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2012年ロンドン・オリンピック開催が目前に迫った今だからこそ、改めてイギリスの魅力に出逢いたい。 

先端の文化、神秘的な聖地、奇跡の風景。

様々なルーツと共に、時代の開拓者として歩んでいくための勇気と希望が、この国にはある。

オリンピック・ハリケーンの目である開催国イギリスに想いを馳せてみる。28の世界遺産を有し、後世に残すべき文化や自然がある国。大都会のロンドンでは、ファッショニスタたちを見守るように、歴史の重みを感じる重厚な建物が立ち並ぶ。ロンドンから足を延ばせば、ビートルズをはじめ多くのミュージシャンを輩出してきた港町リバプールもある。北上すると、ピーターラビットが今にも飛び出してきそうな奇跡の風景が広がる。その土地土地に深いエピソードがあり、それを継いでいる。

南部に広がる平野ソールズベリーの近くに、忽然と姿を表す巨石がある。有名な『ストーンヘンジ』は、紀元前3000〜1500年頃に、3つの年代を経て造営されたと考えられている巨石建造物。長い歴史において、ストーンの存在は人々に神秘的な想像力をかき立たせてきた。最大で50トンにもなる岩は、どのようにここまで運ばれたのだろう。一体、何の目的があったのだろうか。儀式が行われていたのだろうか。それとも、誰かを埋葬するための場所だったのだろうか……。中世の人々は、この存在を伝説的な君主であるアーサー王物語に登場する魔術師の所業と信じていた。真相は、謎のまま。それゆえに、今なお多くの人の好奇心と神聖さを刺激する。

そのアーサー王の聖地として、世界中から多くの人が訪れる場所がある。それが、『グラストンベリー』の修道院だ。この地の遺跡に囲まれてアーサー王は眠りに就いていると信じられている。神話や伝説の地として知られるグラストンベリーでは、イエス・キリストも訪れ、聖杯が隠されているという言い伝えにも出くわす。

厳かで神聖な空気が流れるグラストンベリーは、年に一度開催される『グラストンベリー・フェスティバル』で、より多くの人に知られることとなった。広大な農地のオーナーであるマイケル・イービスが運営する、世界最大規模の野外フェスは、1970年にスタート。これまで、世界中のトップアーティストたちがステージを彩ってきた。音楽だけでなく、アートや映画、フードなど、時代を反映する様々なカルチャー・スピリットを堪能できるフェス。このフェスに魅せられてモデルにしてスタートしたのが、まもなく新潟県苗場で開催される『フジロック・フェスティバル』だ。大自然の中カルチャーを体感することで、自分のカラダもココロも自然に還る。それは、人間の本来の在り方かもしれない。

ツイッギーのミニスカートに、ヴィダル・サスーンのボブスタイル。“ビートルズ”という社会現象に、セックス・ピストルズが火をつけたパンク。いつの時代もクラシックでスタイリッシュな存在であり続けるバーバリー、パンクな精神を宿しながら全力で遊び心を表現するヴィヴィアン・ウェストウッド。デヴィッド・ボウイが全身で鳴らしたグラム・ロックや、世界中の若者が共に歌ったブラーとオアシスのブリット・ポップ。そして、情緒的で革新的なロックを突き詰めるレディオヘッドのUKロック。様々な表現が、この国からは誕生してきた。時には、理不尽な社会に反抗する術として。ある時には、自分という存在を解放させ自由を手に入れる手段として。「精神を、表現に」。それが、イギリス式。

文:沢田 美希(ASOBOT)
(グラスルーツ 編集部)

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