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先住民と中国、日本の文化が入り混ざり、独自の文化が発展している台湾。

そこに暮らす人々は、ユルくもあり、活気もあり、思い思いに生きている。

私たちが、今日も元気に過ごせるための秘訣を、台湾人は知っているように思う。

東京都内から約3時間。九州からは1時間半あれば着いてしまう、異国の地・台湾。台北をはじめ、街は大都会へと変貌を遂げるなか、変わらないことがある。それは、ここに暮らす人々。陽が昇り沈むまで、ずっと“気”で溢れている人々。そんな人々がつくり出す街は、どこかユーモアでチャーミング。そして大の親日である台湾。日本の製品やTV番組が頻繁に流れ、街中には日本語も多数見られる。ただし、どこか惜しい。大手のコーヒーチェーン店の看板に書かれた日本語が一文字抜けている、なんてことはしばしばあるし、商品に書いてある日本語の説明が、言いたいことは伝わるけれど大幅に違っているのもよくあること。でも、すべてご愛嬌。それは、商売のためというより、日本製を扱っていることへの自慢心や、日本を好きな気持ちが表れているから。かつて自分たちを統治していた国に対して、台湾の人々は親しみをもって接する。おおらかで、人懐っこい人々。それはもはや、国民性。

オランダ、清朝、日本による統治を経験してきた台湾。その歴史が関連しているのかどうかは憶測でしかないが、台湾の人々は独立心が強い。若い女の子でも、屋台経営で成功することを夢見る。外食の多い台湾では、朝食も外食主義の人が多い。安くて、早くて、美味しい。この3拍子が揃うお店は、朝から深夜まで人の波が絶えない。観光客だけでなく、地域の人々からも愛される屋台。美味しい食事を頬張る場には、活気がある。明るく、心がほぐれる。これが日常なのだから、台湾の人々の温かさと人情味は、当然の産物だろう。

朝から公園で体操や自己流ダンスをしたり、マーケットでは自称アーティストたちが自由に自分の作品を発表する。他人の目は気にしない。マナーもそっちのけ。大切なのは、自分の素直な気持ち。それが、台湾のルール。周りを気にしすぎる傾向の強い日本人が持っていない、自由さと人生を楽しむ秘訣が、ここにはある。

毎日を明るく元気に過ごしているように見える台湾の人々だが、そのライフスタイルの根底には、「占い」がある。中国の古い占いの伝統が最もよく根付いているといわれるこの国には、陰陽五行の思想をもとにした四柱推命や、生活に密着した具体的な運勢を知る紫微斗数、手相・面相など、数十種類の占いがある。中でも風水は、人間と環境の相互関係を大切に思うからこそ誕生し、地理と密接な関わりをもつもの。“風”通りの良さと“水”の確保。家を建てるときや引っ越しの際、占いは人々の拠り所となってきた。それは人々に、自然への畏敬の念があるゆえ。平穏な気持ちで日常生活を送るうえでも、欠かせないものなのだ。

台湾へのショートトリップから帰国した友人が、こう言った。「台湾にいくと、元気をもらえるし、いい加減なことも多いけどすごく気が楽になる。こんなにも日本から近いのにね」。人を元気にさせてくれる国・台湾。それにはまず、自分が明るく元気でいること。台湾の人々は、そう教えてくれる。

文:沢田 美希(ASOBOT)
(グラスルーツ 編集部)

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