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食べて、きれいになるということ。

 

私たちのカラダは食べものからつくられている。当たり前のことだけど、毎日意識している人は意外と少ない。でも、美味しいもの、安心安全なものを食すると、カラダが素直に喜ぶのは誰もが実感できるはず。毎日口にするものだから、きちんと選んで、大切に育てられたいのちを丁寧に味わいたい。そうすることで、カラダの中からしなやかな美しさと元気がよみがえり、毎日がきっと豊かなものになっていくに違いない…。 今号の特集は「食」。インナービューティのための様々なコンテンツをご紹介します。

東京・青山に畑を作ったレストラン「HATAKE AOYAMA」のエグゼクティブシェフ、 神保佳永さんがもっとも信頼を寄せている有機農家「珠樹自然農園」の常世田正樹さん。 お二人の出会い、そして未来の食についての話を伺った。

野菜作りはシェフとの協業。 メニューやレシピに合わせて素材をクリエーションする

珠樹自然農園 農場長 常世田 正樹さん

千葉県・旭市で農薬と化学肥料を全く使わない有機農法で、野菜とハーブと米を生産し、自分達で生産したものだけを販売している珠樹自然農園。2000平米の田畑と300坪のハウスで作られている作物は、野菜のくずや地飼い鶏のフン、もみ殻や米ぬかなどの肥料を使い、環境に配慮しながら資源を循環させるしくみから生まれている。

「6年前、祖父から受け継いだ農地で有機栽培を始めました。それまでは大学で農村開発などを教えていたのですが、いつしか教える立場から実践する立場へ変わっていったというのが農家になった経緯です。そこで目指したのは安心・安全な美味しい野菜づくりです。有機農家ではなかった祖父から受け継いだ土地を改革(毒抜き)するところから始め、ほぼ一人で今の農園を営むまでになりました。

教えていた頃には分からなかった日本の農業の古いしきたりや保守的な制度に悩んだ時期もありましたが、試行錯誤してたどり着いたのが『これからの農家は7割生産して3割営業するべき』という考え方。作っても売れなければ食べていけない。とは言え、質より量という従来の考え方では消費者に選ばれる野菜作りはできない。安心・安全、そして何より食して美味しい野菜を求めている人たちに直接届けたいと、これまでにない新たな流通を模索していた時に神保シェフとの出会いがありました。

出会った頃の神保さんはとても若く、一見するとホテルの副料理長には見えませんでした(笑)。リュックサック姿でひょいと商談会に現れた神保さんは好奇心旺盛な青年という印象でしたが、HATAKEのオーナーシェフになられた今も、私が作る農作物に敬意を表してくれる良きパートナーです。

ここ最近、素材を活かした料理がブームのようになっていますが、旬な食べ物、素材の良さがわかる舌の肥えた料理人はどれほどいるのでしょう…。 私の知る限り、神保シェフは間違いなくそれに当たります。生まれ持ったセンスはもちろんのこと、どのような素材をどのような手法で調理すれば美味しい料理が出来上がるのか。また、そういう素材はどのように作られているのかということを日々真剣に考えているのだと思います。

彼とは、私が作った野菜を購入してくれるだけの一方通行な関係ではありません。必ず調理の仕方やメニューを伝え、素材選びを相談してくれるのです。そして、時には品種や大きさ、容姿といった細かなディティールをオーダーしてくれます。これは生産者にとってもやりがいのある仕事です。こうして生産者と料理人どちらも切磋琢磨することで、消費者に本当に安全で美味しい料理を提供することができるのだと思います。

また、神保シェフとの協業のひとつとして『食育』があります。小学校の生徒さんたちを農場に招いて、種まきから収穫までを行う体験型の教育プログラムです。野菜の育ち方を知らない子供や、葉物野菜を“草”と呼ぶ子供たちを目の前にして、生産者、料理人の枠を超え、日本の食の未来を担っていく者としての責任を強く感じました」。

珠樹自然農園
http://www.farmer-s.biz
大きさや見た目が残念な野菜もほんのひと手間加えることで、また違った用途が生まれる。ミニトマトのジャムやバジルペースト、 ハラペーニョの醤油漬け、らっきょう漬け、 切り干し大根、おもちなどの加工品もおすすめ

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「有機のキャベツ、白菜、ルッコラ、小松菜などを使ったグリーンスムージーやジュースは健康にも美容にもいいですよ」と常世田さん

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日本の食の未来のために出来ること

「HATAKE AOYAMA」

エグゼクティブシェフ 神保 佳永さん

珠樹自然農園さんは野菜について深く知ろうと思ったきっかけを与えてくれた農家さんです。繊細で理にかなった野菜は本当に美味しく、レストランのお客さまにも大変喜んでいただいています。 また、東京・青山の小学校と行っている食育の授業で、農場を提供していただき、共に農作物を作り収穫するまでの体験のご協力をお願いしています。このような活動をきっかけに、珠樹自然農園さんのような生産者と僕のような料理人、そして地域の教育現場が一緒になって、未来の日本の食を豊かにする取り組みを行っていきたいと考えています。

HATAKE AOYAMA

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神保シェフの長年の思いを形にした「HATAKE(畑)」という名のイタリアンレストラン。丹精込めて育てられた無農薬野菜や 江戸野菜などの伝統野菜、漁港から毎朝直接届く鮮魚など、食材に込められた“愛情”を美味しく表現したメニューは、まさしく「心と体にやさしい」料理。店内に併設された畑は珠樹自然農園さんとの共作。時々出張農作業もされているとか。

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東京都港区南青山5-7-2 B1F

Tel.03-3498-0730

http://www.hatake-aoyama.com

ランチ 11:30~15:00(L.O.14:30)

ディナー[月~土] 17:30~23:00(L.O.22:00) [日・祝] 17:30~22:00(L.O.21:00)

HATAKE CAFÉ

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新宿伊勢丹本館、「健康と美」をテーマにしたビューティアポセカリーのフロアに今年9月にオープンしたHATAKE CAFÉ。おすすめは旬な野菜をふんだんに使ったミニバーニャカウダや野菜サンドなど。他にもスムージーやハーブティーなどカラダの内から美しくなれるメニューが沢山。デリも併設しているので、テイクアウトも楽しめる。

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東京都新宿区新宿3-14-1 新宿伊勢丹本館 B2F内

Tel.03-5925-8220

http://www.hatake-aoyama.com

(営)10:00~20:00(L.O.19:30)

(グラスルーツ 編集部)

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