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オーガニックはスタンダードな時代へ

体が欲しているのはどんなもの?
本当に心地良いことって何だろう?
オーガニックがトレンドの時代はもう終わり。
賢い女性たちは気づきはじめた。
自然の摂理に沿ったライフスタイルや植物の未知なる力が、
すこやかな美しさをつくるということに。
大切なのは、自分の体や心をきちんと知って、
自分らしい選択をするということ。
それが、これからのビューティの新しいカタチ。

先人達から受け継ぐ“食養生”という智恵

青山 有紀さん|料理人、「青家」代表

食べるものが肌をつくり、髪をつくり、体をつくる。ビューティとは切り離せない“食”だが、なかでも美肌やデトックスに効果があるとされている薬膳の視点から話を伺いたくて、東京・中目黒にある京おばんざいの店「青家」の店主でもあり、薬膳師の資格を持つ料理家、青山有紀さんのキッチンアトリエを訪ねた。

薬膳料理というと、ちょっと敷居が高く、自分では気軽に作れないイメージだ。だが、中医学の薬膳には、その人に合った生薬を処方して病気を治すための“食療”と、季節や体質に合わせたものを食べて健康を維持する“食養生”の2つがあるという。「私が作る料理は後者の方で、生薬は一切使っていません。青家の薬膳定食も、日本の旬の食材を組み合わせて作っています。薬膳の考えでは、すべての食材に意味(効能)があると言われていますが、日本の食材は特に種類が豊富で質も良い。それ自体が持つ力が素晴らしいので、ふだんの季節の食材でエネルギーを十分もらえるんです。私の祖父は昔から何かあると食養生で治していましたね」と、子どもの頃から食べ物の力を身近に感じて育ったという青山さん。自身もいちど体をこわした時に食養生で治った経験から、薬膳の大学で学ぼうと思ったのだそう。

薬膳の理念を基に、京都伝統野菜など厳選された日本の旬の食材を使った「日替わり京おばんざい薬膳定食」。五味五色(酸・苦・甘・辛・塩と、青・赤・黄・白・黒)の考えをベースに作られている

薬膳の理念を基に、京都伝統野菜など厳選された日本の旬の食材を使った「日替わり京おばんざい薬膳定食」。五味五色(酸・苦・甘・辛・塩と、青・赤・黄・白・黒)の考えをベースに作られている

「自然界と人間のつながりを大切にしている薬膳は経験医学で、この食材はこういう時に効果があると昔から人々が体で感じて伝えられてきたものです。秋は空気が乾燥して肌や腸が乾くので、体を潤すナシやイチジクを食べると良い。冬は体を温める長ネギやニラ、生姜、春は冬の間に溜め込んでいたものを毒出しするために山菜や菜の花を、夏は汗をかいて水分補給が必要なので茄子やトマト…。こんな風に旬の食材は気候とピタリとハマるから、自然の仕組みは本当に不思議ですよね」。

青家オリジナルの無農薬大豆。店では五穀米や全粒粉なども販売している

青家オリジナルの無農薬大豆。店では五穀米や全粒粉なども販売している

目まぐるしく変わる食のブーム。流行っているから、あの女優さんがやっているからと、安易に飛びつくのは危険では?と青山さんは言う。「体質はそれぞれ違うのだから、まずは食べて、どう響くのか、自分の体が心地良いと思うものは何なのか、体に問いかけてみて。いろんな知識も必要だけど、“頭で食べる”のではなく、季節を感じ、体で感じ、食事の時間を楽しむぐらいでちょうどいい。これを食べなくちゃ、これは食べちゃダメというストレスがない方が、健康で美しくいられるのだと思いますよ」。

これなら自分でも作れそう。「薬膳で楽しむ毒出しごはん」(マイナビ)など薬膳に関する著書も多数

これなら自分でも作れそう。「薬膳で楽しむ毒出しごはん」(マイナビ)など薬膳に関する著書も多数

profile

青山 有紀さん

京都市出身。「青家」「青家のとなり」オーナーシェフ。国立北京中医薬大学日本校卒業。2010年国際中医薬膳師資格取得。テレビ出演、雑誌連載、料理本の執筆など幅広く活躍中。

母から受け継ぐ京都のおばんざいと韓国料理を提供する「青家」。隣には京甘味とおもたせの店「青家のとなり」も

母から受け継ぐ京都のおばんざいと韓国料理を提供する「青家」。隣には京甘味とおもたせの店「青家のとなり」も

http://www.aoya-nakameguro.com
(グラスルーツ 編集部)

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